症例11(問題)

次の症例について問題に答えよ.

症例

患 者:50歳代,男性.

主 訴:血便.

既往歴:不整出血,子宮筋腫.

嗜 好:飲酒歴なし,喫煙歴なし.

現病歴:子宮筋腫で他院に通院中である.もともと生理痛がひどく,生理の際に時折血便を認めていたが,

痔核と考え様子をみていた.しかし,血便が継続し,腹痛もあるため婦人科でかかりつけの病院の消化器科を受診

し,注腸X線造影検査にて直腸の壁伸展不良を認めたため,下部消化管内視鏡検査を施行した.同部位の壁硬化

像を認めたが,子宮筋腫術後の癒着と判断され,漢方薬などで経過観察をされた.しかしながらその後も血便が

続くため,当院に受診となった.

現 症:身長 164cm,体重 61kg ,体温 35.8℃,血圧 120/68mmHg,脈拍 68/min・整.

身体所見:貧血黄疸なし.下腹部に軽度の圧痛を認める.

検査所見:WBC 4,710/μl,Hb 12.1g/dl,血小板数27.8×104/μl,TB 0.7mg/dl,

AST 25U/l,ALT 25U/l,LDH 167U/l,γGTP 20U/l,BUN 11.4mg/dl,

Cre 0.46mg/dl,CEA,CA19-9はともに正常値であった.

 

 

下部消化管内視鏡所見Fig.1~3

Figure1Figure2Figure3

 

Fig.1~3 通常内視鏡像.

 

問題

 

問1 内視鏡所見はなにか?

A:大腸癌
B:腸管子宮内膜症
C:炎症性線維性ポリープ
D:Crohn病
E:悪性リンパ腫

 

問2 治療方針として正しいのはどれか?


A:経過観察
B:外科手術
C:薬物療法
D:アルゴンプラズマ凝固法
E:高周波凝固法

 

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