症例16(問題)

次の症例について問題に答えよ.

症例
患 者:80歳代,男性.

主 訴:特になし.

既往歴:盲腸腺腫(内視鏡的切除後)

嗜 好:飲酒歴 機会飲酒,喫煙歴 なし.

現病歴:盲腸腺腫の内視鏡的切除後であり,定期的に上部消化管内視鏡検査をしている.前年の上部消化管内視鏡検査で食道乳頭腫を指摘されており,1年後の経過観察目的で当院に受診となった.現在特に症状を認めていない.

現 症:身長 157.4cm,体重 58.9kg ,体温 36.2℃,血圧 136/54mmHg,脈拍 84/min・整.

身体所見:貧血,黄疸なし.圧痛などの所見なし.

検査所見:WBC 4,560/μL,Hb14.8g/dl,血小板数15.4×104/μl
     生化学所見はTG 184mg/dl以外,異常値を認めない.
     CA19-9,CEAは正常範囲内であった.

 

前年の上部消化管内視鏡所見(Fig.1,2)

Fig.1Fig.2

Fig.1 前年の通常観察像
Fig.2 前年のNBI観察像.

 今回の上部消化管内視鏡所見(Fig3~6)

Fig.3Fig.4

Fig.5Fig.6

Fig.3,4 今回の通常観察像.
Fig.5 今回のインジゴカルミン撒布像.
Fig.6 今回のNBI観察像.

 

問題

問1 内視鏡所見から予想される疾患はどれか.

A:炎症性ポリープ
B:食道乳頭腫
C:Barrett腺癌
D:食道扁平上皮癌
E:過形成性ポリープ

問2 治療方針として正しいのはどれか.

A:経過観察
B:PPI投与
C:内視鏡的切除
D:HPVワクチン
E:除菌治療

 

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