どうも「EUS channel のしゅん」こと近畿大学病院の大本です。
今回は、非常に魅力的なデバイスであるTornus ES (OLYMPUS社)という新たな内視鏡ダイレーターの解説をいたします。
これまでは、バルーンダイレーターであるカネカ胆管拡張バルーンREN(KANEKA社)が拡張において重要な役割を果たしており、先端も約1mmと非常に細く多くの狭窄を通過可能でした。
しかしながらこのダイレーターだけでは、どうしても越えられない狭窄をしばしば経験することがあります。
そのような狭窄に遭遇した場合は、通電ダイレーターを選択することにしていましたが、通電時間により焼灼範囲が変わってしまうため、予想外に大きく狭窄に電流が流れ、出血してしまうことがありました。
経験の少ないトレイニーに通電ダイレーターを持たせることは、必要な通電時間が症例によっても異なるため、不安が強く、エキスパートが実施しているというのが多くの施設の実状だったと思います。
今回ご紹介するドリルダイレーターであるTornus ESはネジの様な構造で、狭窄部を回転しながら越えることができる、非常に突破力が高いデバイスです。