5.大腸ポリープのサイズ計測

ブックマーク登録

■ 症例

70歳代男性、便潜血陽性。

便潜血陽性の精密検査で大腸内視鏡が施行されたところ、直腸RSにポリープを指摘されました。内視鏡レポートには20mmと記載されています。なお、計測デバイスは使用されていません(Fig.1)。



Fig.1 リアル内視鏡.

直腸のポリープはIsp型の腺腫性ポリープと思われます。


さて、ここで問題です。レポートに記載されているポリープのサイズは正確なのでしょうか? 
計測デバイスは用いられておらず、目視による推測値となります。当然ながら、近づくと大きく見えますし、離れていると小さく見えます。スコープ自体も魚眼に近い構造になっていますので、このような目視による推測値は、客観性、再現性に乏しいことがわかります。


では、大腸CTではいかがでしょうか。

まずは、仮想注腸X線像で確認します(Fig.2)。
ポリープはRSではなく、腹膜反転部の口側にあり、Raに存在することがわかります。

続きを読むには
無料の会員登録 が必要です。

こちらの記事の内容はお役に立ちましたか?