| 用途 | 経鼻内視鏡 鼻腔麻酔用リユーザブルスティック |
| 開発者 | 大原信行(医師、株式会社豊栄 特別顧問) |
| 企業 | 株式会社 豊栄 |
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経鼻内視鏡の普及と鼻腔麻酔の変遷
「先生、喉は楽でしたが、鼻が痛かったです。」
私が経鼻内視鏡を導入した2003年当時、患者さんから時折聞かれた言葉です。
経鼻内視鏡は嘔吐反射を劇的に減らした一方で、鼻痛や鼻出血という新たな偶発症が生まれました。
当時、鼻腔麻酔法は確立されておらず、経口内視鏡に準じて2%キシロカインビスカスを鼻腔内に注入する「注入法」が主流でしたが、十分な鎮痛効果は得られていませんでした。
2004年に宮脇哲丸医師(出雲中央クリニック)が提唱された「スティック2本法」(注入法の後に8%キシロカインスプレー液を塗布した細径と太径の2本のネラトンチューブを順に鼻腔内に留置する方法)により鼻痛は劇的に抑制され、経鼻内視鏡は急速に全国に普及しました。
著者が勤務していた大原ファミリークリニック(以下、当院)の2009年の調査でも、”わずかでも鼻痛を感じた症例”は2.7%(112例中3例)にまで減少し、スティック2本法は完成された手法に思われました。
理想的なデバイスへの着想:ディンプル構造による麻酔薬供給
しかし、2014年頃、私は既存の鼻腔麻酔法に対して、更なる改善の余地を感じていました。
「手技の煩雑さ」「5分程度の麻酔時間」、そして「鼻腔深部における麻酔効果のムラ」です。
これらを克服すべく着想したのが、挿入部に多数の麻酔薬貯留用の窪み(ディンプル)を持つスティックでした(Fig.1)。