第006回 内視鏡観察・処置を支える安定した視野
「ビスコクリア」 矢野 智則(自治医科大学 内科学講座 消化器内科学部門)

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用途 自然開口向け内視鏡視野確保ゲル
開発者 矢野 智則(自治医科大学 内科学講座 消化器内科学部門)
企業 株式会社 大塚製薬工場


製品概要

ビスコクリア®(Fig.1)は、ガスや水の代わりに管腔内に注入して内視鏡の視野確保に使う透明ゲルです。

透明なゲルは血液や残渣と混じらず透明な視野を確保できます。


Fig.1 ビスコクリア.

開発の経緯

小腸や大腸の内腔が狭い部位での止血術では血液で視野が妨げられ、浸水観察でも血液と水が混ざり濁ってしまう問題がありました。

これを解決するアイデアの源泉は、初期研修医時代に手伝った経皮胆道鏡にありました。

皮膚の瘻孔部に局所麻酔ゼリーを充分に盛ってからスコープを挿入すると、透明なゼリーが胆汁を押しのけて透明な視野を維持できました。

10数年後の2012年に経口補水液OS-1ゼリーのサンプルを手にしてこのアイデアを思い出し、緊急の止血術で使ってみると好感触でした。

学会発表すると「公知の事実」となり特許性がなくなるため秘密裏に症例を重ね、本学の「発明委員会」にかけましたが、「既に存在する商品の新たな使い方では特許性がない」と判断されました。

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