| 用途 | オーバーチューブ |
| 開発者 | 本間清明(ほんま内科胃腸科医院) |
| 企業 | SBカワスミ株式会社 |
EVL用からESD用へオーバーチューブを進化させる
ESD黎明期の2000年前後頃、上部消化管のESDにフレキシブルオーバーチューブ(FOT)〔住友ベークライト社製(当時)〕が多用されていました。
しかし、このFOTはEVL(内視鏡的静脈瘤結紮術)を念頭に作られたもので、ESDのような内視鏡操作を想定していませんでした。
また、弁が一体形成されているため腫瘍の回収に難があり、脱着弁式のFOTラージタイプ(Fig.1a)を開発していただけるよう企業側に提案しました。
不満点の抽出と対処法の検討
太径内視鏡にも対応させる
様々なESD操作法が模索され、マルチベンドスコープなどの太径内視鏡も使用されるようになりました。
しかし、従前のFOTではクリアランスが保てず、自在な操作が行えませんでした。
これに対して、単に径を太くするだけで問題が解決ならないことも明らかとなりました。
内径を1mmだけ太くする改良でも、チューブ樹脂に埋め込むコイル巻線やその巻き方を変更する必要があることを勉強させていただきました。
また、通常径の内視鏡に太いチューブを沿わせて留置しようとすると、内視鏡との隙間に管腔壁を巻き込む危険性が生じました。
これを回避するため内・外筒に分ける手法もありましたが、ワンステップで留置できず操作が煩雑となる懸念がありました。
何とか太いチューブの先端をすぼめて挿入する方法がないかと皆で思案していたところ、同部にスリットを入れる提案がなされました。
試作してみたところ、内視鏡がカーブする部分にチューブ先端が進むと、自動的にスリット部分が寄って先端がすぼみ、内視鏡との隙間を埋めて先細りに変形しました(Fig.1b)。
