胚中心芽細胞(二村 聡の消化管病理用語集)

centroblast

胚中心の暗調域に存在する、やや大型のB細胞です (サイズの比較対象は胚中心細胞です)(Fig.1)。
Blastという用語からも想起できますが、形態的にも機能的にも幼若です。

また、増殖期の細胞であるため免疫組織化学的には核にKi-67を発現しています。


Fig.1 二次小節の構成リンパ球の形態(すべて対物レンズ100 倍の油浸撮影).
a:胚中心の暗調域.細胞質に乏しい大型B 細胞(胚中心芽細胞)が稠密に集簇し,核や細胞質の破砕物を貪食した大食細胞(矢印)が介在している.
b:胚中心の明調域.胚中心芽細胞と比べて一回り小型のB 細胞(胚中心細胞)は,豊かな細胞質とくびれた核を有している.そのため,リンパ球同士の核間距離が長くなり,明るい領域として視認される.
c:マントル層.明調域(※)を囲むように,胚中心細胞よりも一回り小型のB 細胞が密集している(*).当該部の細胞構成は単調である.

〔二村 聡:消化管組織病理入門講座・10【全消化管】消化管に発生するリンパ腫(前編)―消化管リンパ組織の正常構造を中心に.胃と腸 49:1096-1102,2014 より転載〕

 

 

 

 

 

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類義語

著者

  • 二村 聡 : 福岡大学筑紫病院病理部・病理診断科

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