BCL-2蛋白(二村 聡の消化管病理用語集)

BCL-2 protein

ヒトではBCL2遺伝子にコードされるタンパク質 (BCL-2 protein)です。

細胞死(アポトーシス)の阻害または誘導のいずれかを行うBCL-2ファミリーのひとつです。

 

このBCL-2 proteinは抗アポトーシス作用を発揮します。

通常、胚中心に移動したB細胞は同部で旺盛に核分裂を繰り返し、増殖しますが、これらの細胞の大半はアポトーシスを来して死滅します。

 

しかし、転座を獲得し、BCL-2 proteinを高発現したB細胞はアポトーシスを来すことなく生存し続けます。これが濾胞性リンパ腫発症の端緒となっています。

 

ちなみにBCL-2はB-cell/CLL lymphoma 2に由来し、正式な名称はBCL-2 apoptosis regulatorです。

 

 

 

 

 

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著者

  • 二村 聡 : 福岡大学筑紫病院病理部・病理診断科

タグ

  • 病理
  • 消化管