1937年,Gottliebら1)がCrohn病に伴う胃・十二指腸病変を報告して以来,Crohn病の胃・十二指腸病変が高頻度に存在することが明らかになった.
1983年,八尾ら2)は胃で89.7%,十二指腸で86.2%と高率に胃・十二指腸病変が存在したと報告している.
横田ら3)~5)は1994年にCrohn病患者の胃体部小彎の“竹の節状びらん”,“竹の節状外観”に着目しCrohn病に特徴的な病変と提唱した.
現在Crohn病の胃・十二指腸病変に特徴的な所見は胃病変である“竹の節状外観”と十二指腸病変の“notch様陥凹”である.
いずれもインジゴカルミン色素撒布によりわずかに認識できる程度の軽度なもの(Fig. 1)から,
通常内視鏡所見でも明らかに認識できる高度なもの(Fig. 2)まで様々である.