以前はHodgkin病 (Hodgkin’s disease)と呼ばれていた、Hodgkinリンパ腫は組織学的に多彩な炎症性背景に絶対数の少ない腫瘍細胞の増殖を最大の特徴とするリンパ腫です。
なかでも細胞質に富み、左右対称性の核配置を示す2核の大型細胞 (Reed-Sternberg細胞)と、豊かな細胞質を有する単核の大型細胞 (Hodgkin細胞)は本疾患を特徴づける腫瘍細胞です。
これら2つの細胞はHodgkin/Reed-Sternberg (HRS)細胞と呼称され、免疫グロブリン遺伝子の解析結果から胚中心のB細胞に由来することが判明し、現在に至ります。
ちなみに、WHO分類第5版 (2022年)では、Hodgkinリンパ腫はB細胞腫瘍に包含されています。
本疾患の消化管領域原発例はきわめて稀です。
したがって、消化管壁内に本疾患を疑う病巣が確認されたときは、節性病変の二次浸潤巣をまず想定すべきです。
福岡大学第一病理学教室の血液疾患ファイルにはHodgkinリンパ腫の消化管病変が一例のみ登録されていましたが、やはり進行期症例の二次浸潤巣でした。
