Kiel分類とは、1974年、ドイツのKiel大学の病理学者カール・レンネルト博士を中心とした欧州の血液学者が提唱した非Hodgkinリンパ腫の病理学的分類です。
この分類は正常対応細胞 (各分化段階のリンパ球)とリンパ腫の各疾患単位との関連付けを試みた、きわめて画期的な分類でした。
そして、腫瘍細胞をB細胞性とT細胞性に大別し、それぞれを生物学的な悪性度ではなく、腫瘍細胞のサイズによってlow-gradeとhigh-gradeに分けたことも特徴的でした。
その後、1988年に大幅に改訂 (update)され、updated Kiel分類として欧州方面では絶大な支持を得ました。
なお、2001年に刊行されたWHO分類第3版における疾患単位分類の基本骨格は、このKiel分類であることが特筆されます。
レンネルト博士の科学主義による病理分類と米国学者の実用主義による病理分類との大きな相違や激しい衝突などの歴史的事項については、「胃と腸」58巻7号の総説1)をぜひとも参照してください。
文献
1)二村聡,石橋英樹:消化管リンパ増殖性疾患の分類—病型・疾患単位の分類を中心に.胃と腸58:843-852,2023
