Lugano国際会議分類 (ガストロ用語集 2023 「胃と腸」47巻5号より)

Lugano International Conference classification

Luganoは,スイスの地名である.

1990年より3年ごとに行われる悪性リンパ腫に関する国際会議であるICML(International Conference on Malignant Lymphoma)が,

スイスの腫瘍内科医であるDr. Cavalliにより,Luganoで開催されており,

1993年のICMLにおいて消化管原発の非Hodgkinリンパ腫の病期分類が統一されたことから,Lugano国際会議分類と呼ばれるようになった.

悪性リンパ腫のstagingにはAnn Arbor分類1)が用いられていたが,

元来節性のHodgkinリンパ腫を対象に作成されたため,腹腔内リンパ節転移や深達度が考慮されていないなど,

消化管悪性リンパ腫のstagingに用いるためには,いくつか不都合な点があった.

そこで,現在では,Stage IIを所属リンパ節にとどまるII1と腹腔内遠隔リンパ節(para-aorta or para-cavalなど)に拡がるII2に分けたMusshoffら2)の分類をもとに,

隣接臓器浸潤陽性例をIIEとし,Stage IIIをなくして横隔膜上のリンパ節転移はIVに入れることにしたLugano国際会議分類(Table 1)3)が最も汎用されている.

Table 1 Lugano 国際会議分類による消化管悪性リンパ腫の臨床病期分類
Table 1 Lugano 国際会議分類による消化管悪性リンパ腫の臨床病期分類

悪性リンパ腫は,初発臓器や組織学的悪性度にかかわらず,