マントル細胞リンパ腫 (ガストロ用語集 2023 「胃と腸」47巻5号より)

mantle cell lymphoma ; MCL

マントル細胞リンパ腫(mantle cell lymphoma ; MCL)は

cyclin D1遺伝子転座に特徴づけられる小型~中型の腫瘍細胞から成る予後不良の中/高悪性度(aggressive)B細胞リンパ腫である(Fig. 1~3)

Fig. 1 MCL の十二指腸内視鏡像.球部から球後部にかけて大小の多発SMT 様隆起がみられる.
Fig. 1 MCL の十二指腸内視鏡像.球部から球後部にかけて大小の多発SMT 様隆起がみられる.

Fig. 2 MCL の小腸X 線像.中部小腸に表面平滑な類円形の多発隆起(MLP)を認める.
Fig. 2 MCL の小腸X 線像.中部小腸に表面平滑な類円形の多発隆起(MLP)を認める.

Fig. 3 MCL の大腸内視鏡像.上行結腸に頂部に浅い潰瘍形成を伴う大きな腫瘤を認める.
Fig. 3 MCL の大腸内視鏡像.上行結腸に頂部に浅い潰瘍形成を伴う大きな腫瘤を認める.

リンパ節,脾臓,消化管に好発するが,消化管原発リンパ腫の中では1~4%と比較的まれである.

消化管のあらゆる部位に発生するが,なかでも十二指腸・小腸に好発し,