リンパ増殖性疾患は、反応性リンパ増殖性病変とリンパ腫を包括した医学用語です。
病理学的にはリンパ球の異常増殖巣から構成される病変で、多クローン性のものから単クローン性のものまで包括しています。
したがって、臨床的に良性と判断されるものから悪性と判断されるものまで包含した医学用語と言えます(Fig.1)。
Fig.1 非Hodgkinリンパ腫の歴代分類
1974年に基本骨格の異なる4つの分類が提唱され,混乱期を迎えた.血液・リンパ系腫瘍のWHO分類の初版相当のものは1976年に刊行されたが,この分類を使用する地域は極めて限定的であった.なお,血液・リンパ系腫瘍のWHO分類が解説されているモノグラフに第2版相当のものはない.
(二村 聡,他:消化管リンパ増殖性疾患の分類—病型・疾患単位の分類を中心に.胃と腸 58:843-852,2023より転載)