小腸内視鏡,バルーン内視鏡 (ガストロ用語集 2023 「胃と腸」47巻5号より)

balloon assisted endoscopy

ダブルバルーン内視鏡(double-balloon endoscopy ; DBE)とシングルバルーン内視鏡(single-balloon endoscopy ; SBE)は,

約2mの内視鏡と先端にバルーンの付いたオーバーチューブを用いる小腸内視鏡である.

バルーンを拡張して腸管を把持し小腸の短縮を行い,内視鏡を進めるという操作を繰り返すことで,小腸深部への挿入と可能としている.

この2つの内視鏡をバルーン内視鏡と呼んでいる.英語の訳語は,“balloon assisted endoscopy”となっている.

DBEは,1998年に自治医科大学の山本博徳により開発され,2003年に富士写真光機(フジノン)から市販された.

DBEシステムは,先端にバルーンの装着が可能なエアールート付きの細径内視鏡,先端にバルーンの付いたオーバーチューブ,

両方のバルーンの拡張・脱気をコントロールするバルーンコントローラーから成る(Fig. 1)

Fig.1a  ダブルバルーン内視鏡システム. 
Fig.1a ダブルバルーン内視鏡システム. 

Fig.1b ダブルバルーン内視鏡システム.
Fig.1b ダブルバルーン内視鏡システム.

一方SBEは,2007年にオリンパスより販売が開始された.