ダブルバルーン内視鏡(double-balloon endoscopy ; DBE)とシングルバルーン内視鏡(single-balloon endoscopy ; SBE)は,
約2mの内視鏡と先端にバルーンの付いたオーバーチューブを用いる小腸内視鏡である.
バルーンを拡張して腸管を把持し小腸の短縮を行い,内視鏡を進めるという操作を繰り返すことで,小腸深部への挿入と可能としている.
この2つの内視鏡をバルーン内視鏡と呼んでいる.英語の訳語は,“balloon assisted endoscopy”となっている.
DBEは,1998年に自治医科大学の山本博徳により開発され,2003年に富士写真光機(フジノン)から市販された.
DBEシステムは,先端にバルーンの装着が可能なエアールート付きの細径内視鏡,先端にバルーンの付いたオーバーチューブ,
両方のバルーンの拡張・脱気をコントロールするバルーンコントローラーから成る(Fig. 1).
一方SBEは,2007年にオリンパスより販売が開始された.