電子内視鏡で得られた画像を様々な手法で強調することを画像強調内視鏡という.
画像強調内視鏡には白色光にて得られた画像をコンピュータ処理することによって強調するデジタル法と,色素や白色光以外の光を用いる光学デジタル法に分類される1).
デジタル法
白色光で得られた情報をコンピュータ処理することで,病変をより強調する方法である.
富士フイルム社のFICE(flexible spectral imaging color enhancement)やHOYAペンタックス社のi-scan,オリンパス社の画像強調や色彩強調がこれに相当し,
表面構造や血管構造をより詳細に観察することができる.
Fig. 1は高分化型胃癌の通常観察およびFICE観察像である.FICEを用いると表面構造をより明瞭に観察することができる.
光学デジタル法
色素を用いる方法と白色光以外の光を用いる方法とに大別される.
色素法には粘膜を染色する方法と溝に溜まってコントラストを高める方法がある.
染色法の代表がルゴール(ヨード)液とクリスタルバイオレットである.