胃X線造影は,硫酸バリウムを用いて胃の病変をX線画像で描出する検査法である.
消化器臨床の場では上部消化管の検査は内視鏡診断が主流となってきたが,
胃のがん検診や術前精密検査の分野では,現在でもX線造影検査の有用性が認められている.
前処置と検査後の処置
検査当日は,検査開始まで飲食を控える(ただし被験者に不可欠な内服薬は,起床時に水50ml程度で服用しても可).
検査終了後は下剤を服用し,バリウムの排出を促す.
造影剤について
使用する硫酸バリウムは,200W/V%以上の濃度で調整する.
「高濃度低粘性造影剤」として市販される粉末製品の使用が主流である.
撮影法
(1) 充盈法,(2) 粘膜法,(3) 圧迫法,(4) 二重造影法の四撮影法が基本である.