若年性ポリポーシスは1964年にMcCollら1)が,大腸に若年性ポリープが多発する疾患として最初に報告した.その後,胃・小腸・大腸に病変が存在する胃腸管若年性ポリポーシスや,胃病変のみを認める胃限局性若年性ポリポーシスも報告されている2).孤発性,あるいは常染色体優性遺伝を示す家族性の症例が報告されており,原因遺伝子としては,SMAD4やPTEN遺伝子などが知られている.
ポリープは発赤調で軟らかく,粘液が付着していることが多い.数mm~数cm大のものが数個~100個程度存在し,無茎性から有茎性まで形態は様々である(Fig. 1, 2).生検では過形成ポリープと診断されることが多いため,診断的に内視鏡的粘膜切除術を行うことが有用である.周辺介在粘膜がほぼ正常に保たれていることも確認できれば,Cronkhite-Canada症候群との鑑別にも有用である3).