辺縁帯(マージナルゾーン/周辺帯/濾胞辺縁帯)(二村 聡の消化管病理用語集)

marginal zone

リンパ濾胞の辺縁部に分布する (すなわち、リンパ濾胞のマントルゾーンを囲むように存在する)リンパ球系細胞からなる領域です。
消化管壁のどこにでも形成されますが、リンパ濾胞の存在が前提となっています。

HE染色標本ではマントルゾーンとの境界が不明瞭なことが多く、低倍率視野で俯瞰的に観察すると認識しやすくなります。
マントルゾーンに比べて、細胞構成がやや多彩で、弱好酸性細胞質と類円形核をもつ小型主体のB細胞のほか、形質細胞やT細胞も混在しています。
そのためか、濾胞間領域 (T細胞が主体)との境界がぼんやりしています。

濾胞辺縁帯のB細胞の多くは、抗原情報を長期間記憶するB細胞 (メモリーB細胞)です。
また、これらのB細胞はBCL-2蛋白(抗アポトーシス作用)を発現し、当該部での長期生存に適しています。

 

 

 

 

 

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著者

  • 二村 聡 : 福岡大学筑紫病院病理部・病理診断科

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