2.ESD 後、追加手術が勧められるかどうかの判断に困ったとき 塚田祐一郎(国立がん研究センター東病院大腸外科)

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早期大腸癌に対してEMR(内視鏡的粘膜切除術)やESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)を施行する際に、SM深部浸潤や脈管侵襲陽性などで追加外科手術(腸切除)が必要なケースがあります。

しかし、病変の位置が結腸か直腸か、再発リスク因子がSM深部浸潤のみなのか、脈管侵襲も陽性なのかで、実際の再発リスクは異なります。

また、肛門温存の可否や患者さんの全身状態(年齢や合併症)・既往歴(過去の手術歴など)によって、手術の推奨度が異なってきます。

もし、追加外科手術の適応に関する判断に悩んだ場合、経験豊富な専門医に相談してみてはいかがでしょうか?

 

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例1:横行結腸癌ESD後の80代男性

早期横行結腸癌に対してESD施行。病変は一括切除で取りきれていたが、SM1,500μmまで浸潤があった。脈管侵襲など、他のリスク因子はすべて陰性であった。また、膀胱癌に対する手術歴があった。

再発リスクはそれほど高くなく、逆に手術リスクは比較的高いと判断したため、手術をせずに経過観察することにした。外来で定期的に大腸カメラとCT検査を施行している。

 

例2:直腸癌ESD後の50代男性
早期直腸癌に対してESD施行。病変は一括切除で取りきれていたが、SM2,000μmまで浸潤があり、Ly1, Ⅴ1と脈管侵襲も陽性であった。肛門縁から4cmにESD後瘢痕があり(Fig1)、前医では肛門温存困難でマイルズ手術(永久人工肛門)が提示された。 

 
Fig.1 ESD後瘢痕.

再発リスクを考えると手術が強く勧められる状況であったが、患者さんは肛門温存手術の希望があり、遠方であったが国立がん研究センター東病院を受診し肛門温存手術(intersphincteric resection: ISR)を受けた。

 

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