はじめに
WHO分類第5版(2019年)では1)、大腸鋸歯状病変は、hyperplastic polyp(HP)、sessile serrated lesion(SSL)、SSL with dysplasia(SSLD)、traditional serrated adenoma(TSA)、unclassified serrated adenomaに大別されます。
SSLは、BRAF変異を伴うmicrosatellite instability(MSI)高度の大腸癌へ進展するserrated pathwayの前駆病変として重要であり、内視鏡治療の適応となります。
一方、HPは癌化のポテンシャルはなく、基本的には治療適応にはなりません。
本稿では、SSLの特徴的な内視鏡所見について、HPとの鑑別を含めて概説します。