わが国における胃癌検診はX線検査を用いて実施され,50年以上の歴史がある.
治癒可能な胃癌が数多く発見され,死亡率減少効果も存在する.新たに内視鏡検診の有効性も評価され,対策型検診に加わることになった.
しかし,H. pylori感染率の急激な低下から,将来的には胃癌検診の必要性が消失することが予想される.
胃癌罹患率の高い世代が残る今こそ適正な検診を強力に進めなければならない.
横浜栄共済病院
細川 治
「胃と腸」50巻 8号(2015年7月) 「胃がん検診に未来はあるのか」
【目次】 Medical Finderで読む
序説 | 対策型検診と任意型検診における胃X線,内視鏡,血清学的検査の位置づけと問題点 | 細川 治・他 | 991 |
主題 | 胃がん検診ガイドラインの考え方 | 祖父江 友孝 | 995 |
主題 | 胃がん検診はいつまで必要か─疫学的な立場から | 山本 精一郎・他 | 1001 |
主題 | 胃X線検診の限界と展望─対策型検診の立場から | 加藤 勝章・他 | 1008 |
主題 | 胃X線検診の現状と展望─任意型検診の立場から | 中島 寛隆・他 | 1021 |
主題 | 内視鏡検診の現状と課題─コホート研究をふまえて | 成澤 林太郎・他 | 1030 |
主題 | 内視鏡検診の現状と課題─経鼻内視鏡検診の現状と課題 | 小林 正夫 | 1041 |
主題 | ABC胃癌リスク診断の現状と課題 | 一瀬 雅夫・他 | 1049 |
主題関連 | 画質の三角”に基づく胃X線撮影法の習得 | 中原 慶太・他 | 1057 |
主題関連 | 検診車による経鼻内視鏡検診 | 池田 聡・他 | 1065 |
(担当:Wall-E)