【最終回】6. これからの大腸癌対策 鶴丸大介(九州大学大学院臨床放射線科学)

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大腸癌は早期発見できる?

大腸癌の多くは、進行した状態で発見されています。

実際には、下血などの症状をきっかけに医療機関を受診し、そこで初めて診断されるケースがほとんどです。

そのため、早期の段階で見つけることは決して簡単ではありません。

私たちの施設においても、治療された大腸癌のうち、早期癌が占める割合は10%未満にとどまっています。

本来は、症状のない段階で大腸検査を受けることが理想ですが、現実的にはまず大腸がん検診を定期的に受け、陽性となった場合には確実に精密検査につなげることが重要です(それでも、発見される癌の約半数は進行癌です)。

※詳細は連載第2回「大腸がん検診と大腸CT」をご参照ください。

大腸癌は進行度によってさまざまな画像所見を呈しますが、いくつか共通した特徴もあります。

本稿では、これまでCTCメルマガで紹介してきた大腸癌症例の中からいくつかを抜粋し、内視鏡所見とCTC所見を対比しながら提示したいと思います。
 

早期癌

早期大腸癌には、大きく分けて2つのタイプがあります。

1つは、ポリープ(腺腫)が徐々に増大し、その一部が癌化するタイプです。

もう1つは、病変全体が最初から癌である、いわゆる de novo 癌です。

前者は、内視鏡下でのポリープ切除により治癒が期待できます。

一方、de novo 癌は深部へ浸潤しやすい傾向があり、場合によっては外科手術が必要となることもあります。

このようにポリープを経由しないタイプの早期癌は、平坦な形態を示すことが多く、頻度が低いこともあって、発見されにくいのが特徴です(Fig. 1)。

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